2009年3月21日土曜日

カナダおもしろ日記 ☆ 5 ☆ どんなクラスなの?

今日は2002年12月2日。脱サラをして一人気ままな時間を謳歌した日々は既に終わり、現在はバンクーバー語学学校のきままな学生だ。学校は多くの人々と出会いがあるのが嬉しい。朝食のテーブルでポールPaulが今日は学校まで船に行くよと話す。朝が弱そうな雰囲気が漂う細身の彼は静かな口調で行ってからお茶を入れて部屋へ入った。

今日からレベル2のクラスで初授業だ。なぜかしら、歳を取る度に緊張しやすい性格になっている気がする。誰かに会う度に、今までの自分はどう生きてきたか、どういう人達と付き合ってきたのか、そんなものを覗かれる気がするからかしら。だから若い時はぜんぜん緊張しなかった事が、歳をとるとやけに緊張する時があるのだヨ。でも今は緊張よりもワクワク。楽しみの方が多い。同じ家にステイしている皆は、夫々に個性があり、楽しいホームステイ生活を送れそうだ。異国では一人でいるよりも友達がいた方が安全だし楽しいに決まっている。まずはともあれ学校では友達を作らねば。それが違う国籍とは楽しそうじゃないか!10年以上も多国籍企業の環境で働いてきた私にとって、Diversityは自分に合っている気がする。なんでかな?日本の中で日本人でいるより、外国人の中で日本人のDNAをフル回転させて生きていると、より一層日本を意識するし、自分自身、日本人として何故かしっくりくるのだよネ。

Paulと一緒にバスでSea Bus 乗り場へ。そういえば数日前には一人できたここだけど、あの時は人がいなくて陰気臭かったんだなあ。それが今は通勤・通学の人達で溢れている。とは言っても東京に比べたら空いているだけど・・・。船の中では自分のマグカップでコーヒーを飲んでいる人、朝食を食べている人、自転車の整備をしている人、夫々の朝を迎えている。そう、健康志向でアウトドア派の多いバンクーバーでは自転車での移動は市民権があるほどに当たり前だ。自転車で船もバスも乗れる。人もすくないしね。
空気は乾いていてとても冷たい。常に水分をとっていないと肌はすぐにカサカサだ。私は水を飲みながら船に乗る。座れない事はないが、ほぼ満席になっている。東京のラッシュを経験している私にはまるで天国だわ。如何に東京人は朝からストレスが多いか!やはり朝はコーヒーを飲みながらゆったりと迎えたいわネ。船内アナウンスがテープで流れるが、最初何語かと思うほど言語がわからない。英語だったんだと気づくのは最後にThank you というからだ。

Paulは朝が本当に弱そうだ。あんなにおしゃべりな彼が朝はあまり話さないが笑顔は忘れない。それで良いのよPaulくん。朝からうるさい男はうざいものよ。

学校につき私はレベル2の部屋へ。Paulはレベル4の部屋へ。レベル2の部屋には私を入れて11人の生徒だ。空気が薄くなりそうなくらいに、狭い部屋に全員が座っている。全員の顔をくまなくチェックする。日本人は4人ね。韓国人は5人でメキシコが2かな?予想的中なるか。どんな先生がくるかドキドキだ。そしてやはり皆の英語のレベルが気になる。授業についていけるだろうか・・・。現役学生の中で私一人が30台後半とは・・・・。これは明らかなハンディなのだ。どうみても肌のつや顔のたるみからいって私は現役学生には見えないし。一人であれこれと考えて先生がくるのを待つのだ。

2009年3月13日金曜日

カナダおもしろ日記 ☆ 4 ☆ 学校初日はレベルテスト

12月1日。学校最初の日。RobsonSt.にある学校なので通学の寄り道にはことかかない。ポールPaulとホアンJoanと一緒にバスに乗りLions Gate Bridgeを渡りダウンタウンのBurrardで降りる。徒歩5分くらいで学校に着くが、カナディアンはコーヒーが好きなんだなあとつくづく思わせるほどにコーヒーショップが至るところにあるのを見ながら歩く。お茶を好むPaulはコーヒーは苦手らしい。16歳のJoanはコーヒーが好きらしく彼のお気に入りのThurlow x Robsonへ寄る。朝のコーヒーをゲットしてから学校へ。私が16歳のころはもっぱらジュース党で中でもバナナジュースが好物だったが、Joanのコーヒー好きとはやはり見た目では分からないものだ。

すっかりリラックスしている日常だったがレベル分けテストが久しぶりの緊張感を与えてくれる。テスト?確か証券業協会の内部管理統括責任者資格の試験を4年前に受けた以来かな?学校ロビーに集合した時は大人数だったが、今は大きい円卓に数名の生徒が座る。私の左には韓国女性。英語の発音で韓国人とすぐわかる。彼女は一昨日カナダに来て学校の寮に入っているが寮が汚くて嫌らしい。「私すぐに出るわ!」とテスト前で初対面の私に一気に話しまくったから余程嫌なのだろう。右隣には南米の顔の女性が座った。すごくシャイな感じで私の隣の席を指差し「May I ?」と聞いてきた。どんなにサービスしても見た目は30代後半。普通にいったら40位かな。しかしJoanの例もあるし・・・童顔の日本人にとって南米人の歳はよくわからん。その南米女性の鼻息は荒い。一定のリズムでなびかせる鼻息の音が耳についてたまらない。集中できないのだよ。彼女に罪はないが、とにかく試験中において彼女の鼻息はうるさい。

レベル分け試験の結果。私のレベルは2。レベル6まである内の真ん中より一つ下だ。レベル4にいければビジネスコースへ編入テストが受けられる。しかし受験出来るかどうかは自分の努力次第。厳しいようだが当然か。しっかし、いくら文法にはめちゃくちゃ弱いと自覚してはいたが、東京にある外資系企業で働いていた私にとって下から2番目というのはちょっと情けなくガックシだ。きっとレベルの高い語学学校を選んでしまったのだろうと真摯に受け止めておくことにした。レベルチェックをしてくれた先生の名はミッシェル。両耳には80年代のバブル期に東京で流行っていた金の大輪ピアスをしている。そう、当時はこういう大きいイヤリングが流行っていたっけ。彼女は英会話の先して日本の長野で7カ月やっていたとの事。日本でかってきたというNHKドーモ君のキーホルダーを携帯にぶら下げて日本での話を懐かしそうに話してくれる。あり得るあり得る。英語が話せるというだけで英語の先生に簡単になれたご時世だ。英会話が大流行だった80年代には私も通っていたっけ。両耳に両輪をぶら下げてミッシェルが聞く。「学校をでたらどうしたいの?」「私は外資でずっと働いてきたからもう日本企業では働きたくないの。でも外資系で将来も働いていくにはもっと英語力をつけないと続かないと思って会社を辞めてここに来たの。」彼女は大きく頷いて一言「すごく理解できるわ」と言い、持っているノートに何やらメモする。

新入生の日本人は私を入れて5人。全部で新入生は28人と言っていたが、その内南米軍団が7人。中国から1人。台湾からは3人。残りはすべて韓国人。いやあ本当に韓国人が多い。街を歩いていても韓国人がすごく目につく。しかしそのお陰で暖かい白米をレストランで食べられるから嬉しい。日本食は勿論多いがその多くはSUSHIだ。そして日本人がやっているSUSHIは少なくそして高い。韓国料理は韓国人がやっており主食は暖かいご飯とキムチだ。感謝。

初めての学校でランチは例のポールPaulが誘ってくれた。同じ新入生の日本人3人に声をかけてPaulとの待ち合わせの場所に行った。しかし彼らはPaul達と全く話しをしてくれない。それどころか3人で固まりささやくような声で日本語で話す。あれはちょっと頂けない。英語以外禁止の学校内で日本語を使うにはコソコソと話すしか術はないけれど、それではランチのお誘いに連れていった私の立場がない訳ね。

Paulは4人の台湾女性を紹介してくれた。台湾には旅行で一度行っているが、台湾女性はどことなく昔の日本女性を彷彿とさせる。人の話しを真摯に聞き決して無駄口は叩かず礼儀正しい。皆新入生の私たちに歓迎の意を込めてお菓子や果物を分けてくれる。とても親しみやすい女性達だ。目がパッチリしていて髪の長い一人が「こんにちは」と言ってくれた。日本語が話せるのかな?なんと彼女のお母さんは日本人との事。なるほど、台湾に住んでいる日本人がいるのは歴史的にみても不思議ではない。隣のショートカットの女性はとても明るく快活な口調で話しそしてよく笑う。とても健康的な魅力だ。英語を話すときは舌の位置や発音を注意してゆっくり話しているのがわかる。英語を勉強する外国人学生は皆最初は気にするだろうが、夫々のお国なまりを直すのはとても難しい。聞くと皆ホームステイしているとの事。だからホストマザーが作るランチを食べる。私の今日のランチはチャーハン。ホストマザーはなるべく日本人に合うものを作ってくれているようだ。感謝。台湾の皆はパンのランチだが皆お米や麵が食べたいと言う。言葉が苦手な間で最初に話題になるのはやはり食べ物に関する事。台湾に行った時、食べ物が美味しくてよく食べたと話すと向こうは雑誌でみる日本の街や歌手の話題をしてくる。私よりも原宿と渋谷に関しては詳しそうだ。そして週末には日本の食材が揃っているスーパーマーケットに連れて行ってくれるとの事。嬉しいお誘いに快くのった。週末が楽しみだ。3人の日本人は夫々が初対面だった事もあってか今はお互い無言になり、テキストを広げている。勉強熱心で素晴らしい。(*^_^*)

2009年3月12日木曜日

カナダおもしろ日記 ☆ 3 ☆ 同じ屋根の仲間たち

一台のタクシーが向かってきた。幸運ここにあり!さっそく手をあげて停める。チャビーなドライバーがあっという間にスーツケースをトランクへ入れてくれた。リュックはそのまま前に抱えてタクシーに乗る。番地が書いてあるメモをそのドライバーへ渡すと微笑みながら「2,3分で着くよ」と言う。タクシーでドキドキのノースバンクーバー キース通りを北上していく。車が止まったところは20メートルはある長方三角形の屋根に煙突があり、4つの長方形の窓が正しい位置に配置されている。全開するには二人の両手が必要な玄関のドア。重いそのドアを叩く。開いたドアの向こうには笑顔の老人ルイスLuisと奥さまのカルメンCarmen。
重い重いスーツケースを引きずらないように持って家の中に入ろうとしたがカヨワイ私にはなかなか持ち上がらない。と、カルメンが「ポール!Paul」と叫ぶ。出てきたのはどう見てもポールPaulらしからぬアジアの顔。スーツケースを持って私の部屋まで運んでくれた青年は台湾人のポールPaul。なかなかの好青年。かつての吉田栄作のようなサラサラヘアーを一定の時間がくると首だけで上へ押し上げる。女性の声で背後からHelloといわれる。振り返ると知的な女性。「I amクリスChris. Nice to meet you! 」ニキビで顔が赤くなっているのが一層彼女を若く見せるのだろうか、しゃべると繊細で秀才の中学生にも見える。おお、二人も既にステイしている人が居たんだあ。それに同じアジア同士でうれしいわ。カルメンCarmenに案内されるまま地下に下りて私の部屋へ入る。地下の部屋は少し湿っていたが綺麗に掃除されている。まずはテレビの電源を入れてみる。スタンドのスイッチを入れる。洋服を下げてからはベッドに横になってボーっとする。ここまで遠かったなあ。しばらくして部屋から出てバスルームのチェック。すると若い男の声がした。「Hey, I am アントニオAntonio, from Brazil」あら、まだいたの?振り向くと陽気なブラジリアンはニコニコしながら私の部屋方まで一緒についてくる。私が新人なのを良いことにちゃっかり部屋に入り込む魂胆か?ニャロメ!大和なでしこをなめるなよ~。ここは毅然としなくては!しかしなんてこたあない。彼は私の部屋を左に折れて手を振りながら笑顔を見せながら後ろ向きに歩いて行った。そっちにもドアがあったの?そしてお隣がこの陽気でハンサムで若いブラジリアン?ボサノバは大好きだけど、この陽気なノリで毎日パーティじゃあちょっとやだなあ。(いらぬ狸のなんとやら。私は必ずや誘われる気でいる)。4人の学生は男2、女2でバランスが好い。もちろん長老は私だろう。アドバンテージは女にありって事で丁度いいじゃん?何が?わたしゃ何しに来たのだっけ?

台湾の栄ちゃんことPaulとまじめで典型的な韓国人顔の知的Chrisと一緒に到着早々まずは近くの図書館へ行こうと誘われた。う~ん、すっかり学生気分♪30代後半の私には新鮮。これって悪くないわね。出来ない英語を駆使して話す。Chrisの英語は完璧。将来は英語の先生になりたいという彼女は、「私の英語は未熟。こんなに英語を勉強してきているのに・・・」とよく嘆く。私のような勉強嫌いの人間には尊敬できる願ってもない同居人だ。5時には既に真っ暗だ。その暗さは電灯やネオンのある東京とは比にならない。こちらは星と月明かりがなければあとは野生の感にたよって歩くしかない。図書館を早々に切り上げ大きな家に戻る。ビュッフェ形式の夕飯だ。ホストマザーのカルメンCarmenはご飯とおかずにワンタンスープを作ってくれていた。今日は3人でご飯を食べる。嬉しい事に食卓にはキッコーマンの醤油がある。お醤油と言えば甘くとろみのついた中国醤油も売っているが、やはり私はサラッとした日本の紫に限る。栄ちゃんPaulは本当に世話好きだ。私と同じ学校に通っているとの事で、夕飯のお皿の場所から学校の先生の噂話まで事細かに教えてくれる。明日は私と一緒に学校でランチをしてくれて台湾の友達を紹介してくれると言う。うーん。感激。彼は良い奥さんになりそうだ。

食後、おっさんが突然現れる。誰このおっさん。眉毛が太くて濃い。シルクロードならぬ眉毛ロードは間もなく右と左が貫通し、開通の日が近そうだ。そしてひげも頭も恵まれすぎ。愛嬌がある顔でプーさんを連想させる。Paulがそのおっさんプーさんとニコニコと話し始める。彼が私の横に歩み寄り「ホアンJoan」 と小さい声でいう。確かにホアンと聞こえた。保安?ああ、保安のおじさん?この家でっかいもんねえ。「Hello, I am ホアンJoan, Nice to meet you」 彼は私と同じ学校だという。なんと歳は16歳。シックスティーンは似た単語がないから聞き間違えてないはず。へえ~。このおっさんは、ふっけてんなあ。日本だったら46に見えるわ。彼はメキシコから来てバンクーバーには1年滞在する予定とのこと。しゃべる時は子供のように口を尖らせてモジモジしゃべる。少し顔を赤らめている。う~ん。肌のハリツヤはやっぱり16歳だ。

ってことは韓国、台湾、ブラジル、メキシコ、そして日本。サッカーの話でもしたら盛り上がりそう!今日はブラジリアンのアントニオは姿を見せなかったが、食後のおしゃべりタイムに彼もジョインしたらハチャメチャになりそうだ。

カナダおもしろ日記 ☆ 2 ☆ ノースパンクーバーへ

今日は2002年11月30日。バンクーバーの朝は水色が濃い。水色の絵の具にほんの少し紺を混ぜる。水を含ませた絵筆で伸ばす。障害物は羽ばたく鳥くらいなもんだから端から端まで大胆に伸ばしてよい。澄んだ空気、それはその色を吸収して下の海を照らしている。海に移るその色は紺色の絵の具をもう少し足した群青色。人は水色の空と群青色の海に挟まれた青い空気を思い切り吸いこむ。乾燥しているがとてもすがすがしい。嗚呼、東京のどこでこんな大きな呼吸をできるだろうか?心おきなく美味しい空気を肺いっぱいに吸い込める、なんとも贅沢な朝を用意してくれるバンクーバーなのだ。

一日は短い。私は今日から住む場所へ約束の時間よりも早く行き偵察を試みる。いよいよホストファミリーの家で生活するのだ。この小さい安いホテルとはお別れ。入り口のコーヒーは無料だが風味も味も良い。流石コーヒー好きなカナディアンの場所だ。本ではノースバンクーバーはすごく寒いと言うので厚着で行ってみる。さてさて、現地広告を比較してみるとどうも私のホームステイの金額は高い。ひと月600CADのところが多いが、私は680払うし翌月からは720払うことになっている。安いところだと500のところもかなりある。しかしまあ30代後半の私がワイヤースプリングがないベッドで、ハイジのような喜び方はできないから仕方ないか。それに専用トイレは欲しいし。綺麗な英語を使う家は今の私にはMUSTだしネ。ノースバンクーバーへは船で渡る。船でたったの10分。富士山のように頭だけ白くなっているグラウスマウンテンを背にしたビル群へ船は吸い込まれて行く。船着き場に到着。矢印に沿って外にでてみるが、閉店中の寿司バーの隣にはお決まりのお土産物屋さん、フードコートの隣に1件の本屋さん。それしかない寂しい駅前でタクシーを見つける事ができない。灰色の空がその寂しさを演出している。東京だったら駅前にはタクシー乗り場は当たり前なんだけどなあ。参ったなあ。初心者にバスは難しくて乗れないし。バンクーバーのバスは実に難しいのだ。

ひと際目立つ高層マンションの方へ歩いてみる。マンション帰りのタクシーを見つけてみようとするが残念。ひと気がない上に車も通らない。いやあ、本当に北に来た気がしてきた。仕方がない。スーツケースを引きずって高台の住宅地へとバス通りを昇っていく。やはり明るくて人通りのあるダウンタウンを選ぶべきだったかしら・・・と思いながら静まり返ったノースバンクーバーの薄暗い街で、音をたてながらスーツケースを引きずって歩く。高台へ上って住宅地を適当に歩いてみると、なんとまあ!そこにはクララの家がたくさん並んでいるのだ。すご~い。入り口から中が見えない。知らない街へ一人ぼっちで来た私はすっかり寂しくなってしまい、気分はフランクフルトへ着いたハイジ。ほっぺが赤くなったハイジ。最近目元のしわがちょっとだけ(実はかなり)目立ってきたけど、赤いコートが良く似合う私はハイジ(くどい?)。かわいい水谷ハイジ(ひつこい?)。見たこともない大きな家が並ぶフランクフルトの街からクララのいる家を探す不安いっぱいなハイジの気分。私のホストファミリーが住む家はキース6th街。つまり1stが下の道で今いるところだから6thは更に5ブロック上に上るワケ。そこから横に歩き番地を探す。やっと6thまで上ってきた。左にまっすぐ歩き246…422まできたから、私の家までもうそろそろだわ。ちょっと怖くなってきた。だってだってだって・・・・もんのすんごーーーーいでっけー家ばかりなんだもん!!芝生の広い事!コンビニを建てられる広さはあり。可愛い水谷ハイジは今はフランダースのネロ少年に変身していたのです。捨てても良いような服ばかり持って来ていた水谷ネロ君がこんなお屋敷で生活するのだろうか?

500番地の角で私は港の方へ顔を向ける。さっきまでいたダウンタウンの街が群青色の海を隔てた眼下に広がっている。高台の高級住宅地とはこのことだ。吐く息は白く冷たいが、空気の鮮明度は高い。両目の視界で捉えた横に長いダウンタウンの景色には幾つか上に飛び出している展望レストランや高層マンション群、そして下にはイギリス統治時代から続く茶煉瓦の建物たち。間に流れる海の上に白い何かがぽかりと浮いている。見覚えのある文字がある。自家用船と自家用ジェット用に浮いている海上ガソリンスタンドだ。初めてみる光景だ。群青色の海岸線にのびるリゾートホテルの建物を光らしている。新しい素材の建物はその壁面を金へ銀へと色を変えている。その中心から白い頑丈な建物が海岸に突き出ている。あれがカナダプレイスだ。白い大型客船が停泊している。

ああ、荷物が重い。手が冷たい。ほっぺは益々赤くなる。私の家はまだまだ。
ノースバンクーバー キース通りやっと520番地まできた。もうすぐだ。(*^_^*)

2009年3月6日金曜日

カナダおもしろ日記 ☆ 1 ☆

やっと日本語のPCをみつけました。
日本食スーパーマーケットの片隅にある18台のPC。プリントアウトもOK。
日本人に混じってPCに向かう彼はスパニッシュ系?程良い眉毛の濃さと長さ。背中合わせに座っているのはアラブ系は完全な一本眉。つまり、右と左の眉が中央で結合していて「一」の一文字を目の上に描いている。かなりの一本気な性格らしいとみた。

朝、オフィス街の中にあるカフェでハムサンドを注文した。‘ハ’の音は鼻から息を抜き、‘ム’の音は唇を閉じて鼻腔を活用する。すると「マヨは?マスタードは?チーズはチェダー、スモークそれにクリームチーズがあります。レタスは?きゅうりは?トマト、オニオン?ペッパーは赤と黒がありまーす」あれは、これはとどないすんねん攻撃の数々。ああ、しんど。ハムサンドっつーたらハムサンドを作りなはれ。…でも、これって英語の勉強にはなるわよね。わざとこっちも言うの。「マヨは片方のパンに塗って、もう片方のパンにはバターを塗ってちょうだい。それとバターの上にはクリームチーズを塗るけどマヨが塗ってある方にはレタスをのっけて。ハムが上にくるようにきゅうりと交互にサンドして。トマトはジュースがでるから今日は止めておくわ。大切な手紙を読むから手を汚したくないのよ。ペッパーは赤と黒を水玉模様のように散らしてちょーだい。最後に食べやすいように楊枝を一本中央に刺してくれる?」…もしこんな事が言えるんだったら英語学校ではなくて大学へ行ってるわね。

今日は青学時代の友人からの紹介でバンクーバー在住のご夫婦とランチをすることになり、その後はその方の家で日本茶を飲み、近くをドライブしてくれた。ご夫婦のお宅はバンクーバーの郊外にある高級住宅街にあり、現在は日本人の学生を二人ホームステイさせている。全ての部屋に暖炉があるからサンタクロースの話も絵になるわね。(銭湯の煙突を想像しないように。)ご主人の方は私が勤めていた時期に同じ投資銀行にいたのが判明し、当時NYからきたやり手先物トレーダーの話で盛り上がった。彼のデスクの上だけに特別注文でクーラーを付けて一年中彼を冷やしていた話や、当時付き合っていた彼女は英語が話せないレースクイーンだったとか。奥さんの方は群馬県出身で、日本一のカカア天下で知られる群馬のカカアそのもので、肉食カナダ人でも完全に尻にひかれているのがよくわかった。

今日は、また安いホテルの一室に帰る。シャワーが隣の部屋との共用で、どちらか一方が使用中だとシャワールームへのドアがロックされて開かないようになっている。万が一そのロックがバカになっていたら・・・「こりゃまた失礼、およびじゃない」っていう英語をマスターしておけば大丈夫。

明日はいよいよ荷物をもってホームステイ先へ移動するのだ。一度だけきた手紙をもち、どんな人々がいるのか想像をめぐらしてみる。なんでも私のような語学留学の学生を4人も既に受け入れているとの事。ホームステイの受入れ規定だと夫々に勉強机のある個室を与えることが明言されているから、大きい家であることは間違いなさそうだ。問題はホストファミリーの英語力。変な話だけど、英語を勉強しに行く学生にはよろしくない英語を使ったり、英語力そのものに問題があるホストファミリーもいるようだ。それは避けたい。他よりも多少高い家賃を払うことにしたのはそのようなリスクを回避するため。私の家賃よりも200ドルも安いホストファミリーはたくさんいるんだけどね。まあ、さては何おき、違った、何はさておき、お肌の為にクリーム厚くぬって就寝です。

2009年3月5日木曜日

北東の風の夜に

男って、なんで周りに人がいると、とたんに変化ってしまうの?
あんなに、穏やかで朴訥(ぼくとつ)としている地味で素敵な彼なのに、周囲に知合いがいると
「じゃあ、また話ししたくなったら電話してこい」だって。偉そうなもの言いだこと! 
「僕って意外と繊細なんだ」ってつぶやいて水なしで胃薬を無理やり飲み込んだあなたはどこ?
バレンタインデーの夜、「仕事場のおばちゃんからチョコもらっちゃった」って素直に喜んだカワイイあなたはどこ?
周りへの見栄とあの偉そうな態度はどういう心理が生むわけかしら。
偉そうな貴方をまだ嫌いにはならないけれど、ちょっと面倒くさい。
見栄とエネルギーを使う場所がちょっと違うんだよな~って私思うの。それに気がついて真面目手に
考えると、あなたとの先が見えてきてしまうようで怖い。私の悪い病気がでないように今は電話するのを控えるわ。だって、興味が失せると私の中から存在が消えちゃうんだもん。たとえ相手が私に気持ちがあったとしても・・・・ そりゃあもう、かき氷の如くに冷たい私になってしまうの。
でも私、そうなりたくないの。だから昨日も今日も貴方へは電話しない。